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         日比野庵・メルマガ版 No.0007 2009.03.27
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こんにちは。日比野です。

厚労省は2005年の「人口動態統計」で日本の人口が減ったとの発表の衝撃は記憶
に新しいですが、今後、少子高齢化が進むにつれて、医療費の問題はもっとクロ
ーズアップされてくるように思われます。


■ 名医の条件 

「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で
 私が払うんだ」

昨年11月に行われた経済財政諮問会議での麻生総理の発言。

平成18年版高齢社会白書によると、国民医療費は国民所得の伸びを上回って
いて、平成15年度の老人医療費は、国民医療費全体の36.9%を占めている。今
後、急速な高齢化が進むことを考えると、医療費の増大はまず避けられない。

今の3割負担が5割、6割となるときがくるかもしれない。

冒頭の麻生総理の発言もその趣旨は「努力して健康を保った人には何かしてく
れるとか、そういうインセンティブ(動機づけ)がないといけない」というこ
とであって、その発想自体は正当なもの。

しかし、高額になってしまう医療費を、保険という形でみんなに広く負担して
もらうことによって、個々の医療費負担を安く抑えるという仕組み自体は、そ
れほど悪いものとは思えない。それによって助かっている人も沢山いる。

ただ、民間の生命保険とか、ナントカ保険とかのように、保険そのものに種類
があったり、年齢によって補償額が変わるとかしないから、そうした選択の余
地がない部分が不公平感に繋がっているのかもしれない。

たとえば、自分は病気にならないと言い切って、日々健康に注意して、その年
全然医者に掛からなかった人は、毎年支払っている健康保険額から半額なら半
額還付したりするなんてのは、インセンティブの一つにもなるだろう。

ただ、毎日毎日血の滲む努力を重ねていてもなお、病と闘わなければいけない
境遇の人だって当然いる。そうした人とたらたらと自堕落な生活をして病気に
なる人とをどう峻別していくか、といった難しい問題もあることは確か。

普段の生活の中に、健康管理とリンクした仕組みも必要なのではないかとも思
う。

篇鵲(へんじゃく)という古代中国の名医の故事にあるように、予防医学へ重
心を移すときかもしれない。


皇帝が篇鵲の名声を聞き、彼に尋ねた。

「お前は三人兄弟で皆、医者だそうだが誰が一番有名か?」。

 篇鵲が答えて言う。
「長兄は皆に、今のような生活のしかたではいずれ病気になるから生活を改め
 なさい、と養生法を説いてまわっています。ですからちっとも有名ではあり
 ません。
 次兄は病気を軽いうちに治して大事に至る前に治療してしまいます。ですか
 らこれまた有名ではありません。
 ところが私、篇鵲は死にかかかった病人に刃を用い、強力な薬、時には毒薬
 さえもうまく使って治しますから世間では一番有名です」
 
☆━ 編集後記  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本の国民皆保険制度は世界的にみても優れた制度だと思います。ただし、あま
りに簡単に医者にかかれてしまうために、医師の負担は大変なものだと思います
。ドラマ化された「ブラックジャックによろしく」での医師の過酷さについて何
某かの手を打たないと不味いようにも思いました。
できれば、普段から節制につとめて、まず病気にならない、というのが一番です
ね。

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