今日から5回に分けて、私が日比野庵の記事で実践している「記事を面白くする工夫」について、その秘密を明かしてみたいと思います(爆)。 

まず、政治系ブログについての、今の私の認識を述べてみますと、なにかこう、1つの政治記事に対して、1つの見解を述べる形式のものが非常に多いように思うんですね。 

多くの政治系ブログは、冒頭に政治記事をペタリと貼り付けて、これに対して、こう思う、若しくは、こうすべきだ、と述べて終わり。または、貼り付けた記事に対して、いくつかの解説をして、感想を述べて終わる形式が殆どで、最初から最後まで、自分の言葉で書き切っているものはそれほど多くはないように思いますね。 

そして、自分の言葉で書いているブログであっても、1つの記事に対して1つの見解、1つの論点で済ませているものが殆どです。 

尤も、政治というのは時々刻々のものですし、都度話題の政治記事を取り上げて、それに対する解説なり評論なりするというのは、まぁ普通といえば普通なのですけれども、記事の構成という面から見れば、一つのネタしか入っていない、要するに1次元的なんですよね。 

なので、日比野庵の記事は、もう一歩踏み込んで、極力、1つのエントリーに対して2つ以上のネタ、複数の記事を織り込んで、一本の記事に仕上げるようにしています。 

まぁ、全部が全部そうだとはいいませんけれども、1つのエントリーに2つ以上のネタ、しかもそれぞれの方向軸が若干異なる記事を織り込むことで、記事を1次元から2次元的に拡大しているのですね。 

ひとつのネタに他のネタを掛けてゆく。お笑いの"ねずっち"ではないですけれど、複数の記事から、共通点や関係のあるものを探し出して、それをテーマにして書くようにしているので、他のブログのように一つのネタだけで書いているものよりは、内容に膨らみが出ているのではないかと思っています。 

たとえば「放射線を防ぎ経済を活性化する『菜の花・ヤザワ作戦』」なんかは、放射能の影響を排除するというテーマで、"ビール"と"菜の花・ひまわり"という、一見別の話題を同時に取り上げたもので、どちらも面白いネタではあると思うのですけれども、強引にひとつに繋げた記事です。私は、どちらのネタに、より強く反応があるのか興味深く眺めていましたけれども、結局、どちらもそれなりに反響をいただけたと思っています。 

本当は、こういうエントリーは読み手に2つの記事を繋いでいることを意識させずに読ませることが大事なポイントなのですけれども、当然それに失敗している例は数多くあります。 

たとえば、「萌えの文化 普通の生活」などはそうですね。これは、前半の「日本鬼子」と後半の「けいおん!」を無理矢理繋いでいるのですけれども、双方の記事の間を繋ぐ部分がちょっと強引で、スムーズではないですね。これは、落語でいうところの、いわゆる「いもつなぎ」になっているので、記事の構成的には、あまり宜しくないです。 

さらにもっと強引で酷かったのは「みらいをきみに ~ジェネシス・ミッション」です。 

これは、アニメ「宇宙のステルヴィア」という作品があるのですけれども、それが超新星爆発を扱った作品だったので、それとベテルギウスの超新星化が近いかもしれないという記事から"超新星"という共通点でくくり、更に、民主党が崩壊する可能性を超新星爆発とで掛けてみたエントリーだったのですけれども、流石にこれは、ネタ同士が、余りにもかけ離れすぎていて、失敗しましたね。 

宇宙のステルヴィア Ep1(1/2) 
宇宙のステルヴィア Ep1(2/2) 

また、「宇宙人とのファーストコンタクト」の記事にしても、最初は、矢追純一氏の発言という1つのネタしかなかったので、これはちょっとエントリーにはできないかなぁ、と半分諦めていたところ、じゃあ友好的宇宙人はいないのかと思って、そちらの情報を集めて、更に考えていたところ、佐久間象山のエピソードがふっと浮かんで、これなら繋がるかも、と思って、ようやく書けた記事なのですけれども、それでも3章と4章の間はちょっと芋つなぎだったかなぁ、と思っています。 

ということで、私は1つのネタだけで書いた記事は面白くないと考えている気があって、いくつかの記事を集めた上で、それらを捻って繋いで一本に仕立てることを心がけています。まぁ、それでも政局ネタは結果的に一つのネタでしか書けないケースもあり、その場合はなるべく記事の掘り込みを深くしたり、切り口を変えることで擬似的に2つのネタを絡ませたような構造にできないかなど、いろいろ試しています。 

たとえば、「不信任決議再提出への足固め」などはそうかもしれません。これは、石破氏の質疑という1つのネタしか扱っていないのですけれども、「戦略の7階層」という切り口を持ち出して、石破氏のロジックと戦略の7階層という2つの要素をリンクさせることで、記事に変化と膨らみを持たせようとしている記事です。 

要するに、1つのネタだけで書く記事は1次元なのですけれども、2つ以上のネタを絡めることで、記事の構造が1次元から2次元に変わる余地があるので、なるべくそういう記事の構造を取るようにしている、ということです。 

明日につづきます。  


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